【WordCamp Osaka 2019】 オープニングムービーのつくりかた 【ひとつき遅れのアドベントカレンダー30日目】

TechAcademyでメンターをしています

この記事は「WordCamp Osaka 2019 ひとつき遅れのアドベントカレンダー」30日目の記事です。アドベントカレンダー自体はこちらから。

今回は開会挨拶の前に流したオープニングムービーの作り方について書いて行こうと思います。今回が私の書くアドベントカレンダーの記事としては最後になります。よろしければ最後までお付き合いを。

この記事の目次

そもそもなんで映像を?

画像や文字の力というものはそれはそれで大好きなのですが、今はYouTubeでゲーム配信をしたりしているので、映像の力も感じるところがあります。

ちなみに私、大学時代の専攻は映像と音響でした。

SNS拡散用の動画を作った

そんなこともあって、SNS拡散用に当日のセッションスケジュールを2分程度に纏めたものも用意したりしました。こちらは今の流行にのった感じですが、作成はAfterEffectsのみで行っています。と言うのも、実写素材が無かったというのが理由です。3Dのレイヤー表現や、ブラーを出すための表現だったりとか細々と気を遣ったところもありますが、そこまで凄いことはしていません。普通に9:16の動画として作ったくらいです。

でも、コレを横長で再編成してくれって言われたら難しそう。今回はタイムテーブルという縦長にふさわしい内容だったのは大きいですね。

なぜオープニングムービーをつくろうと思ったか

イベントをイベントたらしめるものとは

意見はいろいろあると思いますが、イベントをイベントたらしめるものって、オープニングとエンディングだと思っています。最初の勢いと言うのはその後のイベントにも影響するもので、出だしから客足が延びているイベントは顕著に盛り上がります。これは人数だけの問題では無いと思います。

そして、今回はホールを使う事ができるという大前提がありました。ホールで「皆さんこんにちはー」と始まるのも味はあると思いますが、折角なら何かドンと勢いの付く物をやって盛り上げられれば良いなと思いました。

WordCamp豊作年の日本

2019年は羽田・新潟・東京・大阪と、4回もWordCampがありました。それぞれは、勿論独自のプロジェクトになっているわけですが、連携が無いわけではありません。お互いにお互いを意識して、それぞれの特色を出しつつ皆さんのためになる一日を作るためにイベントを作っています。

そんな1年を締めくくる大阪のWordCampですから、何か特別なことをしておきたいということもありました。

勝ち負けじゃ無いけど勝ちたい

別に勝負は無いです。わかってます。…が、「大阪だからしょうがない」と言う言葉を効きたくは無かったということもあります。動員数では間違いなく東京に勝つことが難しい東京外開催で、「予算を取りづらいからできない」と言うのは非常に簡単です。

でも、できることなら取り組んでも良いのでは? と言う事で、会場の特色を活かして東京ではできないことをやってみようという風に思ったのでした。ずるいけど、東京では勝負できなかったところで勝ちに行く見たいな感じです。

と言う事で、独断で「オープニングムービー作ります」と言って作ったという流れです。

で、使ったもの

さぁ、何をしようかと思いました。4回のWordCampを繋いで大阪があると言う事を伝えることと共に、羽田・新潟・東京と共に大阪があると言う事から暗にテーマの「With__」を伝える物にしたかったというのもあります。

そんなことから、各地を飛んでまわるような物にしようと思いました。過去に地球の外から雲をすり抜け、地上にズームインすると言う映像は作ったことがありました。(それもイベントのオープニングでした。)最初はそれを上手いこと使ってやっていこうと思ったのですが、調べたら便利な物があったのでそれを使う事にしました。

これらを使っていきました。Adobe製品についてはいくらでもチュートリアルがあるのでここでは触れません。今回主に触れるのは最後のGoogle Earth Studioです。とはいえ、これもいろいろとチュートリアルや紹介があるので、今回気を遣ったことなどを紹介していく感じになります。

Google Earth Studioとは

皆さんご存じのGoogle Earthのデータを利用し、空撮映像のような3D映像を創り出すことが出来るものです。コレは事前登録が必要でたいていの場合承認は下りるようになっているようです。でも数日待たなければならないので、事前の準備をしておきましょう。使う可能性のあるような方は登録だけしておくのもアリかもしれません。

仕組みとしては、各フレームを画像で書きだし、AfterEffectsで読み込めるデータと共にダウンロードさせると言うものです。レンダリングする際には3Dデータも扱えるので、マーカーなどを入れておくと、その位置に合成したりすることも簡単です。

フレームレート

コレは今回失敗した点です。最初から24fpsで創ってしまったのですが、完成版のフレームレートの数倍にした方が良さそうです。

というのも、あくまでもWebで書き出すことができるツールなので、プロジェクトの音楽に合わせて尺の調整をすると言う事があったとしても、できあがった映像の速度を弄って調整することになるワケなので、フレームレートが低いとコマ落ちが起こり、ダサい感じになり得ます。

今回はどうしたかというと、それっぽくなるように上手いこと切って、速度の調整は行いませんでした。各地の会場上空で円を描くようなカメラワークを長めに設定することで、後から調整できるようにしていたのが功を奏しました。

都心部と地方の扱いはなかなか難しい

今回の例だと会場の上でのカメラワークがありました。しかしまだデータが3D化されていない新潟はフラットな土地になっていました。

逆に都心部、東京の新宿に至っては残念ながら、建物が高すぎてめり込みました。高さの調整をしてめり込まないようにすることもできるのですが、そうすると建物が多すぎてどこだかわからない状況が起きます。現状はある程度割り切りが必要そうです。

カメラワークの速度調整は念入りに

今回のカメラワークは全て手動でつけています。とはいっても、点を繋ぐような、いわゆるベジェ曲線の形です。しかし、円を描いてまわるカメラワークは非常に繊細で、回転にムラができてしまいました。回転の仕方は繊細に扱った方が良さそうです。

そんなわけで

それ以外に各会場での動画をお送りくださった方々の協力の下、動画が完成しました。細かい調整は数日前まで行っており、自宅のパワフルなWindowsマシンを使えなかったタイミングで最終書き出しをしたりしたのですが、無事に良いモノが出来たように思います。少なくとも、現段階でのベストアンサーにはなったと思っています。

もし、映像周りの相談があったら声を掛けてください。Webの人って言うイメージは強いかもしれないけど、そんなことも無いです。

では改めて、オープニングムービーをどうぞ。


さて、コレで私のWordCamp Osaka 2019は終われそうです…が、一つ大きな仕事が残っていたのをすっかり忘れてしまっていました。

と言う事で、明日、今回のアドベントカレンダーの最後を飾る実行委員長その1、いっぺーさんに全て託しておきました。明日の記事もお楽しみに!

この記事を書いた人

ささぴよ

TechAcademy公認エバンジェリスト
株式会社シノビアシ 取締役副社長 兼 CTO

中学時代に買ってもらったPerforma 550以降ずっとアップル製品漬けの人生。iPhoneは日本上陸時から愛用し続けている。
「誰かが作っているなら、自分でも作れるはず!」という安易な発想からHP制作などを始め、ネットの世界から情報を集めてひたすらいろんなことをやってみるようになった。

TechAcademyでは、Webデザイン / WordPress / UI/UX / Node.js / OSS活動 / デザイン実践ポートフォリオ / フリーランスサポートのコース を担当するメンター。

よく歌って踊っている。